第17章 Coquettish game【イケメン戦国】
「お……ち……」
「ん?
聞こえないぞ、。」
「おち………ん……」
くうう………あの可憐で愛らしいさんの口からまさかの単語!
俺、生きてて良かった!
「ふ……ぇ………えっ……」
だけどさんにはここまでが限界だったみたいだな。
羞恥に耐えられず遂にボロボロと泣き出してしまった。
「ああ、悪かった。
ちょっと虐め過ぎたみたいだな。
の望む物をあげるから許してくれ。」
そして信玄様がチラリと幸村へ視線を向けると
「あ……俺は……一寸……」
ばつが悪そうな顔をした幸村は両手で股間を隠して腰を引いている。
あー……もう暴発してしまったんだな。
確かに、さんの口から出掛かったあの単語は破壊力抜群だったからね。
大丈夫だ、幸村。
恥ずかしがる事は無い。
だって実は俺もちょっとヤバかったんだから。
少し困ったように微笑んだ信玄様が今度は謙信様を見遣ると、未ださんの身体を背後から支えたまま謙信様は眉を顰め息を吐いた。
「俺には……無理だ。
俺は………を抱けぬ。」
「あー……そうかもな。」
………………?
一体、どういう意味なんだろう。
ついさっき口だけであんなにもさんを啼かせた謙信様が、今更『抱けない』なんて。
しかも信玄様も複雑な表情をして納得しているみたいだし。
そんな謙信様の様子に、さんはどこかのスイッチが入っちゃったようだ。
「謙信様……どうして?
私の事…キライ、なんですか?」
謙信様の顔を見上げポロポロと涙を溢すさんに、謙信様は慌てて取り繕う。
「いや、そうではない。
違うのだ、。
決してお前を嫌っている訳では無いのだ。」
「じゃあ………どう…して?」
ヒクヒクとしゃくり上げつつ問うさんは宛ら小悪魔だ。
俺だったら直ぐにでも抱いてしまうよ。