第16章 七ツ下がりの雨【薄桜鬼】
男の一物が私の中を圧し拡げて来る度、その大きさと固さに喉がひくつく。
確かにこれは濡らさずに挿れられたら、痛みに慣れていたとしてもかなりの苦痛を感じるだろう。
この時になって漸く私は、男の気遣いを素直に有り難いと思えた。
こうして男の一物が全て私の中に埋まった時には、何故かぞわぞわとした奇妙な感覚が身体中を這い回り始める。
「うわ……きっつ……」
男は眉を顰めて腰を一度だけぶるりと震わせた。
「ちゃんの中っ…凄く、きつくて……
あー……でも温かくて気持ち良いよ……
動かしたら直ぐに達っちゃいそう。」
そう言った男が少し腰を浮かせた瞬間、まるで雷に打たれたみたいに私はびりびりとした痺れを感じる。
………何、これ?
こんな感覚は初めてだ。
浮かせた腰を再びぐっと押し込まれれば、また全身が激しく痺れ
「ひっっ!!」
私は小さな悲鳴を上げる。
「ちゃん?」
その悲鳴に違和感を感じたのか……男は腰の動きを止め、探る様に私に顔を寄せた。
「ごめんね。
痛かった?」
「何……したの?」
「……え?」
「私に何をしたのっ!?」
私は必死になって男に詰め寄る。
なのに男は訳が分からないと言った様子で困っているみたいだ。