• テキストサイズ

孤独を君の所為にする【歴史物短編集】

第14章 God bless you【ドリフターズ】


目を覚ますと私は船室の寝台に寝かされていた。

「っ……大丈夫か?」

心配そうに私の顔を覗き込むのは……この人、誰だっけ?

ぼんやりとした頭で考えてみる。

「手前ェ…確りしろ、コノヤロウ!」

ああ……『空神様』だ。

私の夫で、紫電改の操縦士……

そう、紫電改の……

………………………………………………。


「ぃ…やああああああっっ!!」

この人が燃やした……空も海も。

怖い、怖いよ。

父さんと母さんはどうなったの?

もう何処にも逃げられない。

怖い…怖い……熱い……怖い…

誰か助けて!!


「嫌っ…いやあ……あああっ……」

「おいっ……何だってんだ、?」

寝台の上で叫び続ける私を宥めようと『空神様』の手が延びて来たけれど

「嫌だ……触らないでっ!」

私は四肢をばたつかせて、その手から逃れた。
/ 834ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp