第13章 一月一日【薄桜鬼/ドリフターズ】
「こん直ぐに果てて仕舞うなんぞ……
まっこと、すまん。」
私の中から抜け出した豊久が、恥じた様に身を縮ませる。
「仕方無いよ、初めてなんだし。
全然恥ずかしい事じゃ無いから……」
その様子が気の毒で、何故か私も真剣に語り掛けていた。
縛られたまま、いきなり中に出されて……それでも相手を慰めちゃう私もどうかと思うけどね。
「じゃっどん……」
何かを言い掛けた豊久の視線が一点で固まり
「なあ……此れ…」
そっと私の秘裂に指を這わす。
恐らく其所からは私の中に留まり切れなかった白濁が溢れ出てる筈。
どうやら其れを指で掬ったみたいだ。
また、高揚しちゃった?
女には良く分からないけど……征服欲って言うのかな?
男って『その様』を見るのが好きよね。
だけど、豊久の口から出た言葉は思いも寄らない物だった。
「此れでの腹ん中に、俺(おい)の子が出来るんか?」
………………は?
何、その余りにも無垢過ぎる問い掛けは。
しかも、どうしてそんなに……嬉しそうなの?
月の物の周期的に考えると、その可能性は殆ど無いのだけれど…でもそんな姿を見せられると、一寸意地悪したくなっちゃう。