• テキストサイズ

孤独を君の所為にする【歴史物短編集】

第13章 一月一日【薄桜鬼/ドリフターズ】


「はあっ?」

思いも寄らない答えに驚いて素っ頓狂な声を上げた俺に向かい、はふふ…と小さく微笑んだ。

「冗談ですよ。
 さ…もう休んで下さい。
 お疲れになったでしょう。」

そう言っては既に敷かれている布団を整え始める。

その小さな背中を見て、俺は思った。


正直、と所帯を持ちたいと考えた事も一度や二度じゃねえ。

『一生俺に着いて来い』と、何度喉元まで出掛かった事か…。

だが俺みたいな男がを幸福に出来るとは到底思えない。

俺とは正反対の堅気で真っ当な男と一緒になって、穏やかで安穏な人生を送って欲しい……

なんて格好良い事を言った所で、実際にと別れられなかったのは俺の方なのにな。


の艶めかしい腰付きを見ているだけで、俺の中に邪な熱が燻り出す。

酔っている所為だ……そんな雑な言い訳で自分を誤魔化すと、俺は背後からに覆い被さった。
/ 834ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp