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孤独を君の所為にする【歴史物短編集】

第10章 Messy Lover【イケメン戦国】


それから家康と寄り添って屋台を廻った。

売り子さん達の威勢の良い掛け声に心も弾んでしまう。

時間を忘れて金魚掬いや射的を楽しんで、水飴やお団子など美味しい物も一杯食べた。

はしゃぎ続ける私を家康はずっと微笑みながら見ていてくれたけど

「……そろそろ部屋に入ろう。」

突然私の耳元で囁く。

その艶っぽい声に、家康の思いを悟った私の心臓がどくんと跳ね上がった。

「もう少し……」

この後の事を想像して、照れた私が僅かな抵抗を試みると

「駄目。
 次は俺の願いを叶えて。
 ………もう我慢出来ない。」

更に掠れた声で囁かれ身体中から力が抜けていく。

「…………ん。」

そして頬を染めて頷いた私を家康は軽々と抱き上げた。
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