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孤独を君の所為にする【歴史物短編集】

第9章 朧月【イケメン戦国】


真っ当な手段で手に入れたんじゃねえ事は分かってる。

この世の全ての人間に罵られたって構わない。

地獄でも何処へでも行ってやるさ。

それでも俺に側に居てくれと言ったの存在が、今の俺には何にも変え難い宝物なんだ。

その気には成らない…と言った舌の根も乾かぬ内に、俺の下半身は性急に熱を持ち始めた。

当然だろう。

俺に堕ちたを抱かないなんて有り得ねえ。

そのままを押し倒し襟元を大きく開いてから舌を這わせると

「ん……待って、政宗。」

の両手が俺の胸を僅かに押し返す。

「どうした?」

「最後にもう一度だけ信長様に会いたいの。
 ちゃんとお別れを言いたい。
 自分の気持ちにも踏切りを付けたいから……」

遂にを拐ったのが俺だと露見する時が来たか……。

だが構わねえ。

をこの手に入れたんだ。

恐れるものなど一つも無い。

が俺と共に居たいと告げれば、信長様だって観念するしか無いだろう。

「分かった。
 明日、信長様の所へ連れて行ってやる。」

「うん。
 ありがとう。」

そう言って微笑んだの方から口付けて来る。

ああ……あれ程までに欲したの姿。

もう止まれねえ。

俺の愛撫に的確に応えるの姿態に、漸く『本当の』を手に入れられたのだと実感が湧く。

「…愛してる」そう数え切れない程に囁きながら、その小さな身体を初めて優しく執拗に貪った。

そして俺はその歓喜に包まれて、の中に何度も欲を吐き出した。
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