第7章 Phantom pain~幻肢痛~【薄桜鬼】
「……千景…様?」
泡立った唾液を幾筋も顎へ滴らせながらは切な気な視線を俺に向ける。
「ふん……そんなお預けを喰らった様な顔をするな。
もっと良い褒美をやる。」
「……ご褒美?」
「そうだ。」
の両肩を押して仰向けに寝かせてから、また秘部に指を差し込んだ。
「んあっ…!」
律儀に反応するだけあって、のそこは今だとろとろに蕩けていた。
「お前の此所に……これが入るのだ。」
そう言いながら指を抜き、代わりに牡茎の先端を押し付ける。
「また……気持ち良くしてくれるのですか?」
「ああ。
お前だけでは無く、俺も快感を得る行為になる。」
「千景様も?」
「そうだ。」
「………嬉しい。
こんな私でも役に立つのですね。」
心底嬉しそうに微笑むの姿に愛おしさが込み上げてしまう。
全く……俺がこんな想いを抱くなど予想外だ。
そんな感情を覚られない様に俺は努めて冷静に告げた。
「これが人形(ひとがた)の生殖行為だ。
お前の中で、俺のこれが精を吐き出すと
お前の腹の中に子が出来る。
必ず…では無いがな。
………嫌か?」
「千景様は?
こんな私に種付けするなんて……
千景様の方が余程……っ」
またしても俺の唇がの言葉を遮る。
「お前さえ嫌でないのであれば
何も問題は無いと言った筈だ。」
は瞳にじわりと涙を滲ませ、両腕を俺の首に巻き付けてから耳元で囁いた。
「私は……千景様の種が欲しいです。」
「ふん……良い心掛けだ。」
くちくちと牡茎の先端をの秘部に擦り付け馴染ませる。
そしてゆっくりとその中に埋め込みながら、には聞こえない程の小さな声で俺は呟いた。
「鬼と人狼の子か。
………楽しみで堪らぬ。」