第5章 お前を全部俺に寄越せ【真・幕末新撰組】
「……嫌だ。
こんなのは嫌だ。
指じゃ……嫌なんだよ。」
全身をピクピクと痙攣させて涙目で訴える俺を見た土方さんの目が優しく細められる。
「そうだな……すまない。」
そしてグチュッ…と音がして、名残惜しそうに三本の指が抜かれた。
「もう充分だな。
じゃあ……くれてやる。」
そして土方さんがゆっくりと入って来る。
じわじわと俺の中を押し拡げる様に…。
一気に貫かれる時とは違う、その頼り無い快感を引き寄せているうちに、土方さんのものは全て俺の中に埋まった。
「どうだ、総司。
此れが欲しかったんだろ?」
「ん……」
ここから何時も通り激しく突き捲られるのを想像して期待に身体を震わせるものの、何故か土方さんはくちくちと中を擽る様に動くだけ…。
そんなんじゃ足りねえ。
もっと……。
俺は我慢出来ずに懇願した。
「なっ……突いてくれよ。
もっと……奥………突いて……っ…」
「俺は此れでも充分だけどな。
お前の中がギュウギュウ締め付けて来やがる。」
土方さんはそう言いながら俺の乳首を指先で捻り上げる。
「んあっ……」
「ほら…また締まったぞ。
総司は淫乱だな。」
中途半端な快楽を与えられるだけの責め方に、俺は貪欲に土方さんを求めてしまう。
それが土方さんの手管だって分かってるのに逆らえねえ。
こうして厭らしい自分を剥き出しにされていくのは悔しくて、情けなくて………
だけどどうしようも無い程に……興奮する。
「……頼むよ。
土方さ……っ…」
「仕方無え奴だなぁ……総司は。」
これで漸く俺の欲しい所を突いて貰える…そう思って更に脚を拡げ身悶えた瞬間、土方さんは一気にそれを抜き出してしまった。
「やっ……どうして……
抜くなよぉ……」
突然楔を失った俺の搾まりが、再びの挿入を求めてパクパクと蠢いてしまう。
そんな淫らな俺の痴態を見て満足そうに笑う土方さんの顔が耳元に寄せられ
「奥まで突いて欲しけりゃ……
どうすれば良いか…分かってるよな?」
低く甘い声で囁いた。