第4章 アナタ ト イキタイ【イケメン戦国】
「は………?」
信長様が不遜に眉をひそめる。
そりゃそうだよね。
いくら信長様だってこんな話、驚くに決まってる。
2人で信長様の居る天主にお邪魔して早々、三成くんはまるでいつも通り自分の立てた戦略を説明するかのように真面目な顔をして話し出した。
それを横で聞いている私はもう恥ずかしいやら不安やらで、ただ身体をモジモジさせて俯いているだけで精一杯。
「御引き受け下さいますか……信長様。」
三成くんの問い掛けに、暫くの間無言で私と三成くんの顔を見比べていた信長様が唐突に大声で笑い出した。
「やはり貴様は面白い男だな、三成。
以前より分かったつもりで居たが、
此れ程迄とは思わなんだわ。」
「恐れ入ります。」
信長様に向かって嬉しそうに深々と頭を下げる三成くん。
これって……誉められてるんじゃないと思うんだけど…。
「面白い。
その話に乗ってやろう。
相手がならば俺も望む所だ。」
そう言って私の頭の先から足の先まで舐め回すように見つめる信長様の笑顔に、私の心臓はドクドクと早鳴り全身にじっとりと汗が滲んだ。
でも……不思議だな。
イヤじゃない。
それどころか、信長様とのセックスを期待しちゃってる……私。
「そうと決まれば早速始めるか。」
私の手首を掴みグイと引き寄せた信長様の手が帯に伸びると
「あ……信長様、それは私が。」
慌てて三成くんが割り込んでくる。
三成くんは私を向かい合わせに立たせるとゆっくりと帯を解き、私の着ている物を丁寧に脱がしていく。
その様子を興味深げに見つめている信長様が低い声で呟いた。
「ふん……他の男が脱がせた女を抱く事になるとは
存外に愉快な物だな。
滾って仕方が無いわ。」