第4章 アナタ ト イキタイ【イケメン戦国】
「貴方を愛しているから……
だからこそ貴方が厭らしく乱れ悶える姿が見たい。
そんな貴方を愛でたい。
それが私の悦びなのです。」
……………………。
私だって子供じゃない。
だから性癖なんて人それぞれで、何が正しくて何が間違っているかなんて決められない事も頭では理解してる。
でもまさか、自分がそんな状況に陥るなんて考えてもみなかった。
遂に私の身体はカタカタと震え出し、勝手に涙が溢れてしまう。
「様……」
私の様子に気付いた三成くんは慌てて、でも優しく涙を拭ってくれた。
「どうして涙を流されるのですか?
もしかして………
私が望んでいるのは、可笑しな事なのでしょうか?」
不安で堪らないといった顔で問い掛けてくる三成くん。
その目はどこまでも真っ直ぐで、何一つ汚れてなんていない。
それを見た私の心は不思議なくらい、スーッと落ち着いていった。
「1つだけ言っておくね。
どんな事が起こっても、
私が愛してるのは三成くんだけだから。」
「それは私の台詞です、様。
私も貴方だけを愛しています。」
その声色から三成くんの想いが痛い程に伝わってくる。
だったらもう、私が三成くんの為にしてあげられる事なんて1つしかない。
「じゃあ……見せてあげる。」
「本当ですか?
ああ、私は何て果報者なのでしょう。」
心底嬉しそうに笑う三成くんを見て、こういう形の愛もあるんだろうなって……私も自然に微笑んでいた。