第1章 さいしょ
「・・・」
ばたーん
近くで、何かが倒れた音。
「え、ちょ・・・十四松兄さん!!??」
「どうしたブラザー!?
ブラザーそっくりの気体が口から解き放たれてるじゃないか!」
何やら慌てる声。
ついさっきまで聞こえていた声が聞こえなくなったと言う事は、倒れたのは黄色のパーカーの人。
「十四松・・・あいつ、とうとう幽体離脱まで出来るようになったのか」
「いやいや、冷静に見てる場合じゃないだろ一松!
っあああほら十四松!お前気絶すると放電・・・っ、わああああ!!??」
バチ・・・ッ
「あーらら・・・。
十四松ってば完璧トんでるよ・・・。おーい十四松〜、帰ってこーい!」
デカパン「ぐも・・・ぐぐもももー!!???」
バリバリバリッッ!!
デカパン「ォゥエ"ーーーーっ!!???」
「い"や"ぁぁあああ!!!??」
突如、レモン色の稲光が走る。
それはバチバチと黄色のパーカーを着た青年から放たれていて、限界まで達したのか激しい音を立てて辺りへ飛散する。
そのひとつが、博士の方へと向かっているらしく焦ったようにまたくぐもった声が聞こえた。
その声に反応して、意識が集中した。