第1章 さいしょ
「っっドゥーーーーーーン!!!!!」
バコンッ!!
何かが吹き飛ぶ音がするよりも速く、けたたましい声が白い空間に響いた。
自分の目が正しければ、ぐったりと横になっている自分の身体の上空を通過。
そのすぐ後に後ろの方でガシャンと音がする。
なんだ。
何が、起きた?
閉じかけていた目を閉じる訳にもいかなくなり、つい先程博士が開け閉めしていた出入口の方へと視線を巡らせた。
「わー、なんだここ?なんだここー!?」
デカパン「ちょ、お前・・・!
今倉庫だって説明したダスよね!?」
「倉庫、って割にはなんにも無いけどー?」
「広・・・てか白い・・・」
「だが別にこれと言って何かを置いてる風にも見えないな・・・。・・・ん、?」
「お、なんかあるな・・・金か?!」
「すぐに金に結びつけるのもどうかと思うけど・・・」
「いーにおい!!!」
ばひゅんっっ!!
次から次へと、違う声が聞こえる。
中でもひときわ騒がしい声が、明らかに大きくなってくる。
そう、大きく。
大きくなると言う事は、つまり必然的に。
「あれえ、誰かいるー!」
白だらけの世界に、キラキラ眩しいくらいの色が咲いた。