第3章 ふたつめ。
多分俺達は言葉の意味を理解はしたが今の状況を理解出来ていないだろう。
同棲。
それは、つまり・・・これから名無ちゃんと一緒に暮らすと言う事。シェアハウス、ホームステイ。
沈黙していた空間を、ハッとしたように我に返った十四松が破った。
十四松「マジっすか!?
えっ、えっ?
今日から名無ちゃんと一緒に暮らせるのっ!?」
『・・・うん・・・、わたしから・・・はかせに・・・・・・おねがい、したの』
トド松「えええっ?
いや、それは嬉しいけど・・・うん嬉しいんだけど。
でも・・・どうして?」
『・・・わたし、ね。
ちゃんと、この・・・ちから・・・・・・コントロールしたいんだ』
おそ松「コントロール、ねぇ。
・・・あのさ、確認なんだけど名無ちゃんの属性の・・・無効化だっけ?
それって俺らが使った能力を全部無効化しちゃう訳?」
『ううん、ぜんぶ・・・じゃ、ない。
のうりょくで・・・きずついたり、するの・・・とか、じゅうしまつくんの・・・・・・のうりょくを、むこうかしたときみたいに・・・とっさに・・・つかっちゃう』
カラ松「・・・なるほど。
なら名無ちゃんがパニックにならなかったり、オレ達が暴走したり互いに無意味に攻撃しなければ名無ちゃんが能力を使って発作を起こす事は無い・・・と言う解釈でいいのか?」
オレがかいつまんで言えば、博士はコクリと頷く。
フッ、さすがはオレ。
頭の回転が速い。
自分が怖いくらいだぜ・・・この頭脳でどれだけブラザー達の窮地を救ってきた事か。
・・・おっと、それは追々話すとするか。
今は目の前のヴィーナス、だもんな。
チョロ松「・・・うん、それなら僕達が気をつければ大丈夫なんじゃないかな。
前もって名無ちゃんに、僕達が無意識に能力を使っちゃう時とかを伝えてればいいんだし」
トド松「確かに・・・その方がいいかも。
特に一松兄さんなんて大助かりじゃないかな?
風邪引いたら家が大変な事になっちゃうし」
『・・・そう、なの・・・?』
十四松「うん!
カオスになるよ!」
カオスの意味がよく解らないのか、キョトンとする名無ちゃん。
そう言う所もキュートだな。