第3章 ふたつめ。
おそ松「よーしっ、これで全員呼んでもらえたな!
でも一松ぅ、なんかお前だけリアクション薄くね?」
カラ松「言ってやるなよ兄貴・・・。
俺は一松の気持ちは解るぜ・・・。恐らく一松も名無ちゃんに名前を呼ばれて嬉しいのサ」
トド松「ちょっと、カラ松兄さん・・・また一松兄さんにシメられるよ?」
一松「」
十四松「あれっ、一松兄さん?」
チョロ松「おい一松?
いきなりどうしたんだ、お前ふらついてないか?」
一松「」
『・・・、いち・・・まつくん・・・??』
一松「!
・・・、か・・・・・・」
おそ松「か?」
十四松「からの?」
一松「か、え・・・る・・・」
名無ちゃんにまた名前を呼ばれて、一瞬放心状態だった事に気づく。
何、今の。
なんなの、今の・・・!
僕は兄弟達からの声に構わずに研究所を出た。
早歩きとかのスピードじゃなく、もはや競歩。
名前なんて、兄弟にいつも呼ばれてるじゃん。
母さんと父さんからも呼ばれてるし、女の子の類いで言ったらトト子ちゃんにも呼ばれてる。
なのに。
それなのに。
一松「(・・・・・・なんで、僕なんかに笑いかけてんの・・・っ)」
名前呼ばれただけで心臓跳ねた。
まさかこんなヘタレだとは思ってなかった。
取り敢えず、あれだ。
押し入れ、篭もろう。