第46章 四十六日目
突破口を見つけた。
本の話題だ。
「今日は何を読んだ。」
「立体起動装置の本です。」
最近は難しい本を読み漁っているようだった。
「何が面白い。」
この質問だ。
これが突破口だと俺は思う。
「………。」
黙ったのだ。
少し眉を寄せて悩み、口をつぐんだ。
俺はそれ以上質問しなかった。
話しかける事もせずに、いつものようにこれを書く。
俺はいつも、これを書き終えたら寝る。
だから、大抵これを書いている時ウリエは、ベッドを整え縁に座って俺が寝るのを静かに待つ。
今日は少し戸惑っているようにも見える。
少しずつ試そう。
寝る。
・・・