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観察日誌  リヴァイ・アッカーマン

第21章 二十一日目



朝、俺が目を覚ますとウリエはベッドに寝転びながらパジャマのまま本にかじりついていた。
特に怒る事はしない。

確かに行儀は悪いし、勘にさわる。

だが、自分の意志で、ベッドの中でごろごろしたまま本を読もう。と決めたのなら咎める事はしない。

人形はそんなことしない。
人間は自らの欲を、理性を持って制し、常識の範囲で行動するのが常だろう。

喜ぶべき成長であるのは確かだ。

「おはようございます、リヴァイ様。」

ただ、俺が起きたことに気が付くと、すぐにベッドの脇にちゃんと姿勢を正して座り、笑顔で挨拶をするのは変わらない。

「あぁ。おはよう。」

支度を済ませて、賑やかな食堂で朝食を取る。

「今、何の本を読んでいる?」
「植物の本を読んでいます。」
「そうか。」

次は植物に興味を持ったようだった。
だとすれば、次に興味を持ちそうなのは外だろうか。

そろそろこいつの新しい服も買わなければならないだろうか。
女どもに頼もう。

ウリエは今日も一日中本を読み続けていた。





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