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観察日誌  リヴァイ・アッカーマン

第15章 十五日目




何がしたい?と質問したが答えは変わらず。

ハンジとの打ち合わせに連れて行った。

しかし、部屋の隅で待つように言いつけウリエが興味を持ちそうな、巨人や陣形の資料は見せないようにしてみた。

「ねぇ、リヴァイ。ウリエちゃん見たそうだよ?」
「知らん。」

どうしても仲間に入れたいハンジを強く制止して、ウリエの反応を窺いながら俺は仕事を続けた。

この日、見かねたハンジがウリエに強引に本を一冊渡していた。
もちろん俺に許可を求めてきたが、無視してみた。

夕食後部屋に戻ってきてから本を読むのかと思ったが、大事そうに本を膝に乗せているだけで開こうとしなかった。

「なぜ、読まない?」
「読めと言われていないからです。」

少々拗ねたような声色でそう小さく言った。
読みたいのだろう。
読みたくて読みたくて仕方がないが、「読め」と命令されていないからその本を開く事が出来ないでいるのだろう。

しかし、読みたくてうずうずしているのが顕著にわかる。

俺はこいつの望む命令をするほど優しくない。

寝る。



・・・
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