第149章 百四十九日目
ウリエと夕食を共にする事が出来た。
昨日の事を聞けば、二日前から昼食を共にするようになった男だと言っていた。
共にというより、勝手に隣に座ると言う。
「迷惑しているのか?」
「その…少し戸惑います。」
不快感を示した。
今までにあっただろうか。
「私の事を褒めてくださるのは嬉しいのですが……なにぶん、ご自分の良いところも教えてくださって…その…」
「ウザいんだな?」
「………はい。」
没落とはいえ貴族の娘だ、ウザいなどの汚い言葉と馴染みなど無いだろうが、俺といる機会が多い分、多少汚い言葉にも慣れたようだ。
最初は意味も理解できていなかったと思うがな。
しかし、初めて見せた不快感だ。
「なら、ハッキリ迷惑だと言え。お前も昼食ぐらい好きな奴と食え。」
「はい。」
心を決めたような、嬉しそうな返事をして、また食事に集中していた。
すると突然。
「リヴァイさんと昼食をご一緒したいです。」
笑顔。
誰にも渡したくない笑顔だった。
「昼に行く前に、俺の仕事場へ顔を出せ。」
「はい。わかりました。」
素でやっているのか、最近読んだ本で得た知識を試しているのか、見当もつかない。
しかし………本当に
ハンジの言う通り、誰かに盗られる前に。
手を出すべきだろうか。
・・・