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〜Cafe myosotis〜

第7章 -仕事とドジと喧嘩とあなた-(東峰/菅原/澤村)


「見当違いだったらごめんね。
でも、檜原さん、店に来た時から、
疲れてるというか、
なんか元気なかったから。」


何もかも見透かしたような
菅原のことばに
すみれはポカンとしてしまう。


「そんなに…顔に出てました?
年かな…」


またしても菅原に見つめられ、
すみれはうつむいてしまった。


「疲れたり元気ないコトに、
年なんて関係ないべ?」


「…‼︎(あ…また…)」


「だって、ハタチの奴だって、
疲れる時は疲れるだろー?
30才だって40才だって100才だって‼︎」


「100才⁈」


菅原の突拍子もないことばに、
思わずすみれは大きな声で反応した。


「そうだよ♪年は関係ない♪
要は気の持ちようだって♪」


「ふふ…
なんだか元気が出てきました♪」


「そうそう♪その意気!
表情が明るくなってきたね。」


菅原はそう言うと、
子どもを褒めるようにニッコリしながら
すみれの頭を優しくポンポンとした。


「…っ⁈あ…あの…っ⁈」


「あはは…ごめんごめん。
ちょっと子ども扱いしすぎたかな。」


「もう…。」


スネたようにしているすみれだが、
菅原の言うように、
先ほどより表情が明るくなっていた。


「旭さん見てると…
自分を見ているみたいで…。」


「え…?」


「わたしも仕事で…
よくミスしちゃうんです。
先輩にも”落ち着いてやれば、
ちゃんとできるのに”って言われるし…
自分でもわかってるのに”あっ‼︎”って
思う小さなミスが
たくさん重なっちゃって…
うまく…できなくて…」


「そうなんだ…。」


「自分が悪いのにすぐ凹んじゃって、
それを彼にも…」


「彼?付き合ってる人?」


「…はい。でも、
わたしがあんまりウジウジしてるから、
嫌われちゃったかも…」


「それだけで⁈」


「絶賛喧嘩中なんです。
仕事も恋愛も…
なかなかうまくいきませんね。」


すみれは苦笑いする。


「それくらいで嫌う奴なの?」


「それは…」


「どうせ喧嘩した勢いで
ちゃんと話してないんでしょー?」


「うっ…」


図星だったすみれは言い返せない。


「ま、もし、そんなひどい奴なら、
オレが檜原さんの彼氏に
立候補しちゃおうかな♪」

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