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〜Cafe myosotis〜

第7章 -仕事とドジと喧嘩とあなた-(東峰/菅原/澤村)


カランカラン…
ガラガラガッシャーーン…


「…っ⁈」


ドアについていた鈴の音とともに、
何やらものすごい音が聞こえてきて、
すみれはその場で固まってしまった。


「あ!す…すみませんっ!
ビックリさせ…させちゃいましたよね⁈」


「えっ⁈あ…いえ‼︎」


カウンターから顔を出したその人は、
大きな体でちょっと怖そうな…顔。


ビクッとして固まっていたすみれは、
思わず気をつけ‼︎の姿勢で、
さらに固まってしまう。


「えっ⁈えぇ⁈いや…あの…っ!」


「あー‼︎旭、なにやってんのー?もう!
お客さま、ビックリしてんじゃない。
すみません〜!
カップ割れる音とこいつの顔のせいで、
2倍ビックリしちゃったでしょ?」


突然、奥の部屋から、
爽やかな男の人が飛び出してきた。


彼はカウンター内と、
ドアのところで固まるすみれを見て、
瞬時に状況を察したらしい。


「い…いえ。」


「ほら、旭!そこ危ないから。
踏むなよー?」


「あぁ…ありがとう。スガ。」


「…?(あれ…?)」


スガと呼ばれた爽やかな男は、
呆れながらも、
割れたカップを手際よく片付け始めた。


「あ!すみません!
席も案内してなくて‼︎
こちらへどうぞ!」


旭と呼ばれていた顔の怖いほうの人が、
すみれをカウンター席へ促す。


「ありがとうございます。
あの…時間…まだ大丈夫ですか?」


「あぁ。ウチは気まぐれだからね。
それに今日は予約も入ってるし、
まだまだ大丈夫だよ。」


「(話すとあんまり怖くないかも…)」


すみれが失礼なことを思っていると、
もう1人の爽やかなほうの人が、
メニューを出しながら、さらに続けた。


「”予約”って、オーバーだなぁ。
ただ大地が来るだけだべ?」


「…っ⁈(え…?)
あ、あの誰か来るなら、わたしは…」


すみれは慌てて席を立とうとする。


「あ〜‼︎ぜんっぜん平気だから!
そんな気にしないで‼︎
好きなだけいていいよ!
も〜。旭が変な言い方するからー!」


「オ…オレは、友だち来るって言うほうが
閉店したっぽくて気にしちゃうかなと
思ったから…」


まるでお母さんと息子のようだ…と、
すみれはポカンとしながら、
2人のやりとりを見ていた。


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