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〜Cafe myosotis〜

第6章 -ありがちだけど-(花巻/岩泉)*


花巻のことばにしばらく
ポカンとして固まるすみれだったが、
心を決めたのか、
ジッと花巻を見つめた。


「…っ⁈(ドキッ…)」


「お願いします。」


「よっし‼︎
めっちゃ可愛くしてやっからな♪」


そうして、すみれにとって、
まったくの予定外だった、
大胆なイメチェン計画が始まった。


「長さはどうする?
このままにする?長さも変える?」


花巻はすみれを椅子に座らせ、
胸下まである髪を触りながら、
鏡越しにすみれに聞く。


「バッサリ切ってください!」


「りょーかい♪
まぁ…キレイな黒髮ストレートだし、
もったいない気もするけどな。」


花巻はすみれの頭を
ぽんぽんとしながら、
また鏡越しにすみれを見つめる。


「(うぅ…なんか恥ずかしい…っ‼︎
花巻さんじゃなかったら、
セクハラだよ…)
だ…大丈夫です‼︎
あ、でもショートは勇気ないから…
鎖骨くらい…までとか…」


すみれは目を泳がせながら、
花巻に話し掛ける。


「(やっべぇ…なんか反応可愛い…
胸キュンしちゃった♪)
そうだな。それくらいの長さで、
パーマかかってたら、可愛いよな。
色とかどうする?」


そう言った花巻は、
タブレット端末で、髪型の見本や
カラーの見本をすみれに見せる。


「う〜ん…あの…」


すみれは鏡越しではなく、
後ろに立つ花巻をふと見上げた。


「…っ⁈(ドキッ…)ん?なぁに?」


「全部花巻さんにお任せします。」


「え…?」


「長さはさっき言ったくらいで…
あとは、花巻さんが、
カラーも髪型も、
わたしに1番似合うと思うように
してください。」


「…いいの?」


内心、ドキドキしていた花巻だが、
そんなことおくびにも出さず、
自然にこたえる。


「はい。色味とか…
いまいちわからないし…。
それに花巻さんなら
大丈夫だって思うので。」


「…っ‼︎ありがと。
絶対可愛くすっからな♪
よし、じゃ、始めるぞー♪」


花巻は開始の合図のように、
またすみれの頭をぽんぽんとした。


「んじゃ、シャンプー台来てくれる?」


花巻に促され、
シャンプー台の椅子に座ると、
ふわりと膝掛けを掛けられ、
花巻がゆっくり椅子を倒す。


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