【進撃の巨人】 never ending dream R18
第12章 強く結ぶ~剣舞~
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今日もまた、眠れぬ夜がやってきた。
リヴァイはベッドから起き上がると、ジャケットを羽織り、音を立てぬよう静かに部屋を出る。
いつからだろうか。
こうして時おり現れる、正体不明の感情に悩まされるようになったのは。
そのドス黒くドロドロとした感情は、リヴァイの眠りを妨げ、深い深い闇の中へと誘う。
息苦しささえ感じるその感情に、リヴァイは何度飲み込まれそうになった事だろう。
ただ時間が過ぎるのだけを待つ。
こうしてやり過ごす事しか、その感情と闘う術は無いと、リヴァイは思っていた。
リヴァイはふと、薄暗い廊下の窓から外を眺める。
薄っすらと、自分の顔が窓に映り込んでいた。
その向こう側に、ぼんやりと灯る明かりが見えた。
まるで、暗闇に置かれた籠の中から、炎を灯しているような…そんな幻想的な明かり。
その明かりの正体が、格技場の中に置かれたサラの手持ちランプであると、リヴァイはすぐに気付く。
1週間前…サラと関係を持ったあの日。
あの日もこうして、眠れずに窓の外を眺めていた。
その時、ランプを手に持ち、格技場へと向かうサラの姿を見付けたのだった。
こんな夜中にどこへ行くのだろうか。
ただの興味から、リヴァイはサラの後を追い、そして…剣を交え、関係を結んだ。
リヴァイは兵舎を出ると、ぼんやりと明かりが灯る格技場へと向かう。
下心があった訳ではない。
ただ…この胸の中に沸き起こるドス黒い感情とひとりで向き合うのが辛かった。
サラと話がしたい。
それだけだった。