【進撃の巨人】 never ending dream R18
第12章 強く結ぶ~剣舞~
サラは自分の部屋へ戻ると、兵服から部屋着へと着替えを済ませた。
そして、鏡台の前に立ち、先ほどミケに口づけられた場所にそっと触れる。
ミケの唇の感触がよみがえった。
しかし…次の瞬間、ふとサラの頭をよぎったのはリヴァイの事であった。
サラがリヴァイと関係を持ったのは、そこに恋愛感情があったからではない。
リヴァイの心に触れたい。
リヴァイの身体に触れたい。
それは、単なる欲求だったのかもしれない。
リヴァイがどの様にしてキスをするのか。
リヴァイがどの様にして女を抱くのか。
もしくは、ただの興味だったのかもしれない。
もし、リヴァイの心を支配できたなら…リヴァイの能力を支配する事ができるのだろうか?
そんな事が頭をよぎったのも、また事実だった。
サラは鏡台の椅子に腰を下ろし、引き出しからブラシを取り出す。
ランプの薄明りの中、乱れた黒髪をとかしていく。
恋愛感情の無い性交渉は、相手の身体を使った自慰行為だと…サラは思っていた。
汚いとすら…思った事もあった。
しかし、終わってみるとどうだろう。
案外平気なものなのだとサラは思う。
ただ、なぜだろうか。
リヴァイの事を思い出すと、胸が痛くなった。
また…リヴァイに触れてほしい。
サラは、そんな事すら感じるようになっていた。