【進撃の巨人】 never ending dream R18
第11章 強く結ぶ~勝負~●
しかし、そんなサラの気持ちとは裏腹に、リヴァイが口を開いた。
「俺も…お前に聞きたい事がある。」
「何だ?」
サラは横たわっていた身体を、何とかリヴァイの方へと向けさせる。
先ほどよりかは、身体がいうことを聞くようになっていた。
「お前の、あの両手を使った独特な剣の持ち方は何だ?」
そんな事か、と言いたげにサラは答える。
「あれは…幼い頃、母に習ったんだ。
ブレードの剣とは比べ物にならないほど、重たい剣で。」
「そうか。」
今の説明で納得したのだろうかと、サラはリヴァイの顔を見つめる。
リヴァイの視線は、どこか遠くを見ているかのようだった。
「リヴァイ…君が剣を逆手に持つ理由が分かったよ。」
サラがそう切り出すと、リヴァイの視線がサラへと向いた。
「君が最初に覚えたのはナイフだろ?
刀身が短く軽いナイフは、逆手に持つ事によって、より力を加えやすく、殺傷能力が高まる。」
「あぁ。
確かに俺が初めて手にしたのはナイフだ。
さっき、お前も折れて短くなった剣を、逆手に持っただろ?」
「…覚えてないよ。」
そう言いながらサラは、ふふっと笑った。
サラは身体をゆっくりと起こす。
痛みはもうほとんどなかった。
我ながら自分の回復力には驚く。
いや…きっとリヴァイが手加減したに違いない。
そう、サラは思った。
ふと、起こした身体の下に何かが引いてある事に気付く。
どうして、気付かなかったのか…。
そこには、リヴァイのジャケットが引いてあった。