【進撃の巨人】 never ending dream R18
第11章 強く結ぶ~勝負~●
先に踏み込んだのはサラだった。
冷たい空気を切り裂くような鋭い音とともに、リヴァイへ向け、サラの刃が振り下ろされた。
リヴァイはその刃を、逆手に持ったブレードの峰で受け止める。
両手で力一杯振り下ろし
たサラに対し、リヴァイは片手でそれを受け止めた。
力の差は最初から目に見えていた。
それはサラにも分かっていた事だ。
しかし、こうして剣を交える事で、少しでもリヴァイの心に触れる事が出来るのではないか…そう思っていた。
剣のぶつかり合う鋭い音が、真夜中の格技場にこだまする。
そのほとんどが、サラの振り下ろす刃に、リヴァイのブレードの峰がぶつかる音だった。
全く攻撃する様子を見せないリヴァイに、サラは遊ばれている気持ちになる。
しかし、サラは剣術には自信があった。
訓練兵時代、対人格闘術の成績は並みであったが、剣術ともなれば話は違った。
しかし、そんなサラの一撃一撃を、リヴァイは確実にブレードの峰で受け止めた。
体力を奪うために、長期戦に持ち込む気だ…そう、サラは思った。
しかし、サラがしたかったのは、こんな体力の削り合いではない。
(私は…君の心が知りたいんだ!!)
サラはリヴァイへ向け、渾身の力を込め、刃を振り下ろした。