【進撃の巨人】 never ending dream R18
第33章 使命
「もう、二度とお前と会うこともないだろう。」
マックスはそうつぶやくと、私の頬をそっと撫でた。
その温かい手に、私は足の治療のために医務室へと通い続けた日々を思い出す。
彼ほどの腕の良い医者が、なぜ犯罪に手を染めてしまうのだろうか。
人間とは何と欲深い生き物なのだろう。
どうかこの手が、人の命を奪うためではなく、人の命を救うためのものであって欲しいと、私は強く願いながら頬を撫でるマックスの手を振り払った。
その時だった。
地下街の奥の通りから、野太い男の叫び声が聞こえてきた。
「この、ゴロツキどもが!!」と崩れかけた廃墟の隙間から、けたたましい物音とともに男達の声があがる。
一体、何が起こったのだろうか。
私は薄暗い地下街の中心部へと目をこらす。
騒ぎが起きたであろうその場所には、狭い建物の間を縫うように飛び回る3人の姿があった。