【進撃の巨人】 never ending dream R18
第33章 使命
「銃を捨てて地面に伏せろ。」
私の後をつけ、階段をかけ降りて来た人物の背後にまわり、銃を突き付けた。
コートのフードを深く被った長身の男。
彼の手に銃は握られていなかったが、ここまで私の後をつけて来たのだから、何らかの目的があったのだろう。
私は銃を突き付けたまま、男のフードを脱がした。
その瞬間、フードからは柔らかそうな黒髪がハラリと落ちる。
何とも気まずそうな横顔。
その横顔に、私の心は動揺した。
「…銃を捨てろと言われても、俺の銃はお前が持ってるだろう?」
いつものように無愛想な物言い。
私の後をつけ、ここまで追いかけてきた人物。
それは、つい数日前まで調査兵団本部へ内情を探ろうと潜り込んでいた医師の男、マックスだった。