【進撃の巨人】 never ending dream R18
第33章 使命
「シガンシナには昔、祖母が住んでいた。
休みの日にはよく兄貴と2人で遊びに行った。」
そんな他愛のない話をしながら、マックスは私の足首に包帯を巻き直してくれた。
シガンシナ区出身だと話した私に、マックスは自身の幼い頃の話をしはじめる。
相変わらず無愛想な物言いであったが、それは私も同じだろう。
こうしてマックスと話していると、エリクと過ごした短い日々を思い出し、少しだけ胸が熱くなるのを感じていた。
「よく母と弟と、門前町にあるパン屋にパンを買いに行ったよ。」
「そこのパン屋なら俺も行った事がある。」
「…懐かしいな。」
「たまには帰らないのか?」
「もう…帰る家が無いんだ。」