【進撃の巨人】 never ending dream R18
第33章 使命
しかし、妙だった。
調査兵団本部の医務室に若い男性医師はいない。
常駐しているのは私が入団した当初からいる女性医師のみだ。
一体この男は何者なのだろう。
不思議そうに見つめる私に気が付いたのか、男はティーカップを机へ置くと、ベッドの周りを囲っていたカーテンを開けてこう言った。
「俺はマックス・ベレ。医者だ。
今日からアルマ医師に代わってここへ来た。
昨晩、中庭で倒れているお前を見付けてここへ運んだ。
残念だが…その足はしばらく使い物にならないだろう。」
男の言葉通り、私の左足首には包帯が巻かれていた。
屋上から転落した際に負傷していたのだろう。
それまで全く痛みを感じていなかったのが嘘のように、私の左足首に鈍痛が走った。