【進撃の巨人】 never ending dream R18
第10章 強く結ぶ~追放~
「議員達に求められたのは、君の退団処分だけではない。
リヴァイの身柄を憲兵団に引き渡すべきとのことだ。
もちろん、私の目の黒いうちは、そんな事はさせない。
しかし、いつまで守ってやれるかは分からない。」
そう言うとザックレーは椅子から立ち上がり、サラに近寄る。
「サラ。
私は逆に、これをチャンスだと思っている。
君も知っているだろうが、キースはああ見えて歴代最高討伐数を保持している。
だからこそ、8年前、団長を退きたいというキースに、訓練兵団教官という任務を与えた。
彼の力と、君の父親譲りの知略をもってすれば、これまで以上の成果を上げられるはずだ。」
表情をこわばらせるサラの背中を、ザックレーは力強く叩いた。
「結果を残せ、サラ!!」
「はいっ!!」
サラはザックレーに向け、力強く敬礼をする。
背中がジンジンと痛む。
その痛みは、自分へのいましめだと、サラは固く目を閉じた。