【進撃の巨人】 never ending dream R18
第32章 エルヴィン・スミス②
「分隊長、甘い物はお好きですか?」
「…甘い物?」
「はい。」
突然何を言い出すのかと、俺は首をかしげた。
そんな俺を、彼女は恥ずかしそうに微笑みながら見つめていた。
それは以前のようなあどけなさの残る少女の表情などではなく、大人びた女性の表情。
俺が気付かないうちに、彼女は大人の女性へと成長していたのだと思う。
「甘い物を食べると、疲れがとれるんですよ。
お菓子作りは得意なんです。
よく弟にも作ってあげていたので。」
彼女はそう言った。
普段は甘い物など口にする事が無かった俺だが、彼女の柔らかな微笑みを見ているととても心が癒された。
「甘い物か…。
君が作った物ならいただくよ。」
そう答えた俺に「待っていて下さい。」と、彼女は嬉しそうに微笑み、執務室を後にした。