【進撃の巨人】 never ending dream R18
第32章 エルヴィン・スミス②
トージが地域の学校へと通うようになった頃、彼女は頻繁に俺の執務室を訪ねてくるようになっていた。
「エルヴィン分隊長、よろしければどうぞ。」
「あぁ、いつもすまない。」
執務室で彼女のいれた紅茶を飲む。
張り積めた雰囲気の調査兵団内で唯一、心が休まる瞬間だった。
この頃の俺は、今後の壁外調査のあり方についてシャーディス団長と衝突する事が多々あった。
敵の本質を知ろうともせず、討伐数のみを優先するシャーディス団長に対し、あえて巨人との戦闘を避ける事で被害を最小限に抑え、探索活動を優先すべきであると俺は以前から訴えてきた。
そして、それを可能にするための“長距離索敵陣形”を考案した。
しかし…
「ダメだ!!お前が団長になったらやってみろ!!」と、シャーディス団長は俺の話に全く聞く耳を持たなかったのだ。