【進撃の巨人】 never ending dream R18
第32章 エルヴィン・スミス②
その日、俺はシャーディス団長から書類の作成を命じられていた。
クレアが執務室から兵員宿舎にいる子供達のもとへと向かった後、俺は作成したばかりの書類を持ち、シャーディス団長がいるであろう団長室を訪ねた。
クレア・カーティスは兵士としてではなく、巨人の生態研究の名目で調査兵団に在籍してもらいたい。
そう、シャーディス団長に話をするつもりだった。
それは彼女のためでもあったのだが、正確に言えば俺のためでもあった。
以前から巨人の討伐を優先するシャーディス団長のやり方には疑問があったのだ。
優先すべきは敵の本質を見抜く事だ。
そして何より、彼女が兵団を去れば子供達の世話をする者がいなくなってしまう。
今思えば俺は何とも打算的な考えで、彼女を調査兵団へと留めてしまったのだ。