• テキストサイズ

【進撃の巨人】 never ending dream R18

第32章 エルヴィン・スミス②


地下室は廊下の先にあった。



今までその存在すら知らずにいた。



地下室の扉は破壊され、俺を招き入れるかのように大きく口を開けていた。





俺は手持ちランプの明かりを灯し、地下室へと入る。



ひどく淀んだ空気が、部屋の中に溢れていた。





ふと、足の裏に、ねっとりとした感触が伝わってきた。





濡れているのかと、ランプの明かりで床を照らす俺の目に飛び込んできたのは、水溜まりのように広がった、赤黒い人間の血液だった。





やはり…





サユリが事故に遭ったというのは偽りだった。



俺はその場にうずくまり、その血液に触れる。



ひどく冷たいその血液は、サユリのもので間違いないだろう。





壁外では幾度となく命が終わる瞬間を見てきたはずだった。



しかし…





愛するサユリの死は…俺に深い深い哀しみと憎悪をもたらした。






/ 841ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp