【進撃の巨人】 never ending dream R18
第31章 永久に碧く~月の歌~
私達が部隊を離脱してからはずいぶん時間が経っていた。
それでも、馬の最高速度を保てば追い付けなくはないだろう。
私達はシガンシナ区への最短ルートを進む。
不思議な事に…
先ほどまでは数体確認出来ていた巨人が、一体も姿を見せなくなったのだ。
「妙だな。」
ミケがつぶやく。
「巨人が一体もいない。」
「…えぇ。」
「そろそろ部隊に追い付いてもおかしくないんだが。」
「…最高速度で走る私達が追い付けないなんて。」
「あぁ。
部隊も“最高速度”で移動しているという事だろう。」
部隊が最高速度で移動する理由。
それは巨人に遭遇したという事だろう…。
そして、付近に巨人が見当たらない理由。
“部隊の兵士達に巨人が集中している。”
そういう事だ。