【進撃の巨人】 never ending dream R18
第31章 永久に碧く~月の歌~
不安と恐怖に顔を歪める兵士達の間を駆け抜け、私達は黒煙の放たれた場所へと向かう。
昨日の雨のせいか地面はぬかるみ、馬は何度も脚を滑らせた。
振り落とされないよう、手綱を強く握り締める。
もう、誰も死なせはしない。
私の“家族”を…私が守ってみせる。
そう、強く思った。
奇行種はすぐに姿を現わした。
大きな身体を揺すりながら、私達目掛けて突進して来る。
応戦している兵士達を離脱させ、私とミケは巨人目掛けてアンカーを発射させる。
私達を叩き落とそうと大きく腕を降り続ける巨人。
それは昨日、父であるエルヴィン団長を食い殺した巨人ではなかった。