【進撃の巨人】 never ending dream R18
第31章 永久に碧く~月の歌~
黙り込んだままの兵士達。
刻々と時間だけが過ぎていく。
東の空には太陽が顔を出す。
どうか覚悟を決めてほしい。
そう願い、私は強く瞳を閉じた。
その時だった。
重い沈黙を破るように、モーゼスが口を開いた。
「”ちびまゆげ“のくせに…。」
その突拍子も無い言葉に、私は驚き瞳を大きく見開いた。
“ちびまゆげ”
そう呼ばれるのは何年振りだろう。
モーゼスはゆっくりと立ち上がり、窓から差し込む朝日に目を細めながら髪をかきあげた。
「俺達の故郷へ帰ろう。
…全員で。」
モーゼスはそう言うと、私の頭をクシャクシャと撫でる。
幼い頃から調査兵団本部で生活を共にしてきたモーゼス。
そう、私にとってここにいる兵士達は皆、仲間であり家族なのだ。