【進撃の巨人】 never ending dream R18
第31章 永久に碧く~月の歌~
どの位時間が経っただろう。
ミケに抱きかかえられ、補給所の一室に運ばれた私は、まるで意識を失うかのように深い深い眠りに落ちた。
気が付いたのは、兵士達の話し声。
小さな窓からは、朝の光がわずかに降り注いでいた。
私は…
全てが終わったと思っていた。
このまま世界は終わるのだと…。
しかし、世界は終わってくれなかったようだ。
地獄のような苦しみが心を襲い、立ち上がる事さえ出来ない私達に、当たり前のように朝がやってきた。
なんて、この世界は残酷なのだろう。
どんなに辛く苦しみもがこうとも、美しい日の出とともに朝がやってくる。
私達に…“生きろ”と言う。
世界は終わってなどくれない。
残された者だけで、この世界は進んでいくんだ。
私は重い身体を起こし、兵士達のもとへ向かった。