• テキストサイズ

【進撃の巨人】 never ending dream R18

第31章 永久に碧く~月の歌~


しかし、私達は弟の姿を見付ける事が出来なかった。



手持ちランプの明かりを頼りに、補給所の中を何度も探した。



さほど広くない補給所の中には、数えられるほどの部屋しか無い。



消えてしまった弟。



まさか、補給所の外に向かったのだろうか…。



妙な胸騒ぎを感じた。





「サラ…。

後は私達に任せて、あなたは今後の動きについて生き残った各分隊長と話をしてほしい。」



そう言いながら、ナナバはうなだれる私の肩を抱いた。





確かに、ナナバの言う通りだ。



ここには弟以外にも怪我を負った兵士がいる。



これ以上、弟の事で時間を割くわけにはいかなかった。





私はうつむき、小さくうなずく。





“ねーさん、ねーさん”



幼い弟の泣きじゃくる声が聞こえたような気がした。





/ 841ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp