【進撃の巨人】 never ending dream R18
第31章 永久に碧く~月の歌~
目立った陣形の乱れもなく第2補給所を目前とした私達は、安堵の気持ちからか…わずかな雲の変化を見逃してしまっていた。
冷たい風に流されてやってきたどす黒い雲が、青空を覆いつくしていく。
ほどなくして、私達の頭上からは激しい雨が雷とともに降り注いだ。
辺りには霧がたち込み、いつ巨人と遭遇してもおかしくない状況。
陣形を閉じるべきか…。
しかし、目標の第2補給所はわずか数km先だ。
「このまま一気に駆け抜ける。」
父の抑揚の無い声。
父だけではなく、あの場に居た者全てが、そう判断した。