• テキストサイズ

【進撃の巨人】 never ending dream R18

第29章 永久に碧く~運命の人~●


「サラ…君は“綺麗”だ。

とても兵士には見えない。」





そう言うとエリクはゆっくりと手を伸ばし、私の頬に触れた。



大きな手に包まれた頬は、徐々に赤みを増していく。





“君は綺麗だ”



そんな事を言われたのは初めてだった。



兵士には見えないという言葉も、女性兵士を軽視しての発言などではなかったのだ。





動揺する私の顔を、エリクはただ見つめていた。



どこまでも澄んだエリクの瞳。



その瞳に見つめられると、普段の冷静な自分ではいられなくなってしまう気がした。




     
私はそっとうつむき、目をそらす。



このまま抱き締められたらいいのに…。



そんな事さえ…思ってしまった。





エリクは私の手から優しくティーカップを奪い、テーブルへと置いた。



カタンッという音が妙に大きく聞こえた。



エリクがこれから何をしようとしているのか、私には何となく理解出来た。



今まで経験は無かったが、自然と私はエリクの手を握っていた。





“キスがしたい”





エリクと同じ事を、私も望んでいたのだ。





/ 841ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp