【進撃の巨人】 never ending dream R18
第29章 永久に碧く~運命の人~●
ティーカップに注がれた紅茶を受け取り、ソファーに座る。
そんな私の横に、エリクも静かに腰を下ろした。
ゆっくりと流れる時間。
穏やかな空気。
時おり目を合わせては2人で笑った。
「やはり…君は、とても兵士には見えない。」
突然、エリクはそう言いながらティーカップをテーブルへと置いた。
“兵士には見えない”
それは、初めて出会ったあの日にも言われた言葉だった。
女性である事を軽視されたと…あの時の私は思い、その言葉は心のどこかに引っかかったままだった。
「…どうして、そんな事を言うんですか?
私は、兵士である事に誇りを持っています。
それに…調査兵団には多くの女性兵士がおります。
皆、心臓を捧げ勇敢に戦う兵士達です。
女性も…男性も、兵士としての価値は平等です。」
そう反論する私の顔を見て、エリクはフフっと小さく笑って見せた。
何がおかしいのか分からない私は、からわれているのかと、思わずムキになってしまいそうになる。
「…何がおかしいんですか?」と、真剣な表情で尋ねた私を、エリクは穏やかな表情でじっと見つめた。