【進撃の巨人】 never ending dream R18
第29章 永久に碧く~運命の人~●
「サラは花が好きなんだな。」
「えぇ、好きだけど…すぐ枯らしてしまいます。」
そんな他愛もない会話をしながら、食卓を囲む。
テーブルには先ほど買ってきたパン。
そして、2人で作った温かいスープ。
料理は苦手だったが、ぎこちない手付きで野菜を切る私を見て笑うエリクに、私の胸は熱くなった。
「紅茶をいれるよ。」
食事を終え、食器を洗う私にエリクはそう言った。
上品で芳しい紅茶の香り。
私にとって、それはエリクの香りだった。
「紅茶も…好きです…。」
そう言うと、エリクは「あぁ、俺も好きだ。」と、優しく微笑んでくれた。
“俺も好きだ。”
まるで自分に言われたかのような言葉。
なぜか…その言葉に私の胸はトクントクンと鼓動を早めた。
“私はあなたの事も大好きなの。”
口には出せず、心の中でそうつぶやく。
私は、エリクに恋をしていた。