【進撃の巨人】 never ending dream R18
第29章 永久に碧く~運命の人~●
「今日は泊まっていくといい。」
男は再び台所へ戻ると、温かいスープを食器へ注ぎながらそう言った。
あまりにも突然の事に…と、いうよりは、男性の家に女性が泊まるという事は恋人同士でしか有り得ないと思っていた私は、男の言葉に思わず赤面してしまった。
「いえ、帰ります!!」と、慌てる私に男は言う。
「まだ熱があるようだ。顔が赤い。
夜道を帰るのは危険だ。
それに…“彼女”も疲れているだろう?」
「“彼女”…?」
男は窓の外を指差す。
そこには美味しそうに干し草を頬張る愛馬の姿があった。
「“彼女”の名前は?」
「…セリカ。」
「セリカか。
速そうな名前だな。」
男は笑いながら、スープの入った食器をテーブルへと置く。
普段、兵士以外の男性と関わりを持つ事がない私には、男の笑顔はどこかくすぐったく、これから2人きりで食事をしなければならないと思うだけで、再び顔は赤みを増した。