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【進撃の巨人】 never ending dream R18

第29章 永久に碧く~運命の人~●


父は特に込み入った話をするわけでもなく、「また来るよ。」と男に告げ、馬車に乗り込んだ。



そんな父に、男は「えぇ、いつでもお待ちしてます。」とにこやかに応える。





一体、父の目的は何だったのだろうか…。



何とも言えない気持ち悪さだけが心に残った。





「ナイル、またゆっくり話をしよう。」



「あぁ、楽しみにしてるよ。」



そう話し、再び握手を交わす父とナイルを見て、もしかすると旧友に会うための口実だったのかもしれないと私は思う。



敬礼をし、馬車に乗り込むと、父のまとっている空気がわずかに柔らかなものへと変わっていたような気がした。





しかし、その柔らかな空気も、ウォール・シーナを抜け、調査兵団本部と近付くにつれて、いつもの張り詰めた空気へと変わった。



仮面を被ったような無表情の父。



旧友に対してのあの穏やかな表情を、決して娘の私には対して見せる事はない。





「彼にはナイフを作ってもらおうと思っている。」



重い沈黙を破るように、父は突然そう切り出した。





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