【進撃の巨人】 never ending dream R18
第29章 永久に碧く~運命の人~●
「…明日ですか?」
「あぁ、明日の朝だ。」
「ずいぶんと急なお話ですね。」
「…何か問題でも?」
「…いえ。」
その日、訓練を終え、本部の廊下を歩いていた私は父に呼び止められた。
話があると団長室に通された私は、父から明日の訓練を休むよう指示を受けたのだ。
理由は…明日の朝、ウォール・シーナ内に住む鍛冶職人に会いに行く事になったというものだった。
調査兵団が鍛冶職人に一体何の用事があるのだろうか。
首を傾げる私に、父は硬質ブレード以外の刃にも興味があると言った。
そんなのは私達調査兵団の仕事ではなく、技巧科の仕事だろう。
しかし、父は多くを語る事なく、明日の出発時刻だけを告げた。
私はどこか腑に落ちないところがあったが、ここでは父の命令は絶対だ。
明日の朝、共にウォール・シーナへ向かう事を承知し、私は団長室を後にした。