【進撃の巨人】 never ending dream R18
第28章 永久に碧く~初陣~
「お前の方が高く飛べるだろ?」
ミケはそう言うと、巨人の腰目掛けてアンカーを発射した。
醜い悲鳴を上げながら大きく振り下ろされる巨人の両腕を、ミケは鋭い刃で次々と斬りつけていく。
初めて目にした巨人にも屈せず、立ち向かっていくミケの姿が、私の心を再び奮い立たせた。
もう、誰も死なせはしない。
絶対に。
巨人を倒し、生きて帰還する。
そう、アンと約束したんだ。
私は両手の剣を強く握り締めた。
ミケと2人の班員により、巨人は徐々にその動きを封じられていった。
しかし、肝心のうなじへは傷ひとつ付けられずにいる。
私は巨人の正面へと回り込み、鐙の上に立つ。
巨人の額へとアンカーを打ち込み、空高く身体を上昇させた。
その瞬間、幾度となく斬りつけられ、肩からぶら下がっていただけの巨人の腕が私を捕らえようと襲いかかってきた。
巨人の大きな瞳が、ギロリと私を見つめる。
握りつぶされる…そう思った瞬間、私の頭に浮かんできたのは、巨人へと果敢に立ち向かう父の後ろ姿だった。