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【進撃の巨人】 never ending dream R18

第28章 永久に碧く~初陣~


生まれ育った故郷に帰る家がない私にとって、帰りを待つ家族が故郷にいるという事は、何だか“特別な事”のように思えた。



「会いに行こう。」という私の言葉に、アンは戸惑った表情を浮かべる。



「会える…かな?」



「何言ってるの?

会えるに決まってるでしょ。」



「でも…死んじゃったら、会えないじゃない。」



私の髪を結い上げていた手を止め、アンはそうつぶやいた。





新兵が最初の壁外調査で死亡する確率は5割。



それが調査兵団の通説だ。



今日、こうして壁外へと出発する新兵の半数は二度とこの場所へは戻ってこれない。



単純に考えれば、2人のうちどちらかは死ぬ計算になる。





「サラは強いから…生きて帰って来れるだろうけど、私は分からないでしょ?」



アンはそう言いながら、私の髪をひとつに結い上げ、洗面台にそっと櫛を置いた。





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