【進撃の巨人】 never ending dream R18
第27章 永久に碧く~願い~
強く握り締めたせいか、父に渡された始末書は手の中でボロボロになっていた。
部屋へ戻ろうと、私は女子棟へ向かい歩き出す。
この胸を締め付ける苦しさは…上官からの待機命令を破った“罰”なのだろうか。
愛する弟がこの手を離れていく。
私の胸を、激しい空虚感が襲った。
“俺は…姉さんがうらやましかったんだ。”
先ほどの弟の言葉が、心に重くのしかかる。
泣き虫な弟。
おしゃべりが大好きで、いつも輪の中心にいた弟。
父の膝の上は、いつも弟の場所だった。
クレアの愛情も、可愛い弟へと一心に注がれていたはずだ。
いつも笑顔で、友達も多く、誰からも愛されていた弟。
私も…
そんな弟がいつもうらやましかった。